結婚式スピーチを頼まれた上司のマニュアル。基本から例文まで紹介

会社での役職が上がるにつれて、部下の結婚式での『主賓祝辞』や『挨拶のスピーチ』を頼まれることが増えてきます。初めて部下の結婚式でスピーチを頼まれたという人は、スピーチの基本マナーを学んで結婚式当日に備えましょう！

結婚式のスピーチを考える前に、まずはお祝いの場にふさわしくない言葉や話題を知っておきましょう。結婚式のスピーチで使うのを避けたい言葉は、以下の通りです。

1. 別れを連想させる言葉（切れる・別れる・離れる・終わるなど）
2. 不幸を連想させる言葉（忙しい・悲しむ・短い・冷えるなど）
3. 重ね言葉（かさねがさね・たまたま・ときどきなど）

別れや不幸を連想させる言葉は『忌み言葉』と言われ、夫婦の門出を邪魔する言葉ですので使用は控えましょう。また重ね言葉は「結婚を繰り返す」ことを連想させるため、結婚式のスピーチで使わないように注意したい表現です。

結婚式のスピーチは言葉だけでなく、新郎新婦を不愉快な気分にさせる『過去の恋愛』や『暴露話』の話題もタブーとされています。お祝いの席であることを意識して、2人の気持ちを盛り上げる話題を話しましょう！

結婚式のスピーチは『5分程度にまとめる』のが基本のマナーとされています。いくら新郎新婦をお祝いしたい気持ちが強くても、スピーチが長くなれば進行に遅れが生じてしまうので気を付けましょう。

またスピーチが初めてで「緊張でうまく喋れないかも…」という人は、家族の前などでスピーチの練習をするのがおすすめです。またスピーチの時間を測定してもらえば、本番のスピーチで時間オーバーする危険を減らせますよ♪

上司として結婚式でスピーチを頼まれたら、以下の基本構成を参考にスピーチ文章を作成してみましょう！またスピーチ文章を考える上で心がけておきたい、基本のポイントについても教えます。

結婚式のスピーチをする前に、自分を知らない出席者のためにも自己紹介をしましょう。自己紹介をするときは『自分と新郎新婦の関係性』と『会社名・役職・名前』を簡潔に伝えます。

スピーチの前に式の司会が自己紹介をしてくれているため、話を長引かせないように注意しましょう！また自身が社長や取締役代表である場合は、謙遜の意味を込めて役職名を自ら告げず、会社名と名前だけを伝えるパターンが多いとされています。

自己紹介が終わったら、次は新郎新婦と親族に向けて謝辞を述べます。『お祝いの言葉』はもちろんのこと、招待してくれたことへの『感謝の言葉』を添えるとベストです♡

また主賓としてスピーチをするときは、他の出席者に対する『僭越の言葉』も忘れないようにしましょう。謝辞の最後は、立ったまま聞いている新郎新婦やご両家・親族に向けて『着席を促す言葉』をかけることもポイントです。

結婚式のスピーチで主役となるのが、新郎新婦とのエピソードです。ここでは上司としてスピーチに呼ばれているので、部下である『新郎新婦の仕事ぶり』や『仕事をしていて印象に残ったエピソード』などを話しましょう。

新郎新婦は緊張しながら上司の話を聞いているはずですから、クスッとさせる面白いエピソードを盛り込むのもおすすめです。場の空気が和めば、終始穏やかなムードでスピーチを進めることができますよ！

またスピーチでは部下のエピソードだけではなく『部下と夫婦になる相手を褒める』ことも大切です。相手のことを知らないという場合は、部下に相手の印象を聞いておくと良いでしょう。

スピーチの終盤には、新郎新婦へのはなむけの言葉と締めが待っています。はなむけの言葉には『結婚生活で学んだことをアドバイス』として伝えるのも良いですし、著名人の『名言や格言』を引用して新郎新婦へのメッセージを送るのもおすすめです。

最後に改めて『新郎新婦へのお祝いの言葉』を述べて、スピーチを締めましょう♪

結婚式の主賓祝辞・上司としてスピーチを頼まれたときのために、ここではスピーチ文章づくりに役立つ一例を紹介します。先程説明したスピーチ文章の構成を踏まえて、結婚式に招待された新郎の上司または新婦の恩師と仮定したスピーチを見てみましょう。

「ただいまご紹介にあずかりました、新郎の勤務先上司にあたります〇〇と申します。（新郎新婦の名前）、ご結婚おめでとうございます。そして御両家・御親族の皆様、心よりお祝いを申し上げます！

諸先輩を前に僭越ではございますが、ご指名いただきましたのでお祝いの言葉を述べさせていただきます。皆さまどうぞご着席ください。新郎とは～（勤務時のエピソードを話す）。

（新郎）から結婚の話を聞いたときに（新婦）のことを優しい人だと聞きました。今日初めてお目にかかりましたが、（新郎）の話通りの方で～（新婦を褒める言葉）。

また、2人の新しい門出を祝して私から夫婦の秘訣をお伝えします～（アドバイスや格言を用いたはなむけ）。少々長くなりましたが、これをもちましてお祝いの言葉とかえさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。」

「（新郎新婦の名前）、本日は誠におめでとうございます。私は（新婦）の通っていた高校で英語を担当していました〇〇と申します。僭越ではございますが、一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。

（新婦）は高校3年生の時に担任として～（新婦のエピソードを話す）。（新婦）は（新郎）の誠実な姿に惹かれたとお話をうかがいました。ご家族が大切に育てられてきたことを忘れず、これからは（新郎）さんとともに支えあって、素晴らしい家庭を築いてください。

末永くお幸せに。（新郎新婦の名前）、本日は誠におめでとうございます！」

上司として結婚式でスピーチを行うときは新郎新婦のお祝いの気持ちを第一に、部下の仕事ぶりを中心にスピーチ文章を作成すると良いでしょう。また忌み言葉や重ね言葉を避け、お祝いの席のムードを壊さないように注意することも大切です！

今回紹介したスピーチ構成や文例を参考に、新郎新婦に素敵な言葉を贈りましょう。

※画像は全てイメージです。