【1分で巡る絶景】この町だけ時が止まったよう。雪景色に灯りがともる冬の銀山温泉
旅の醍醐味は「非日常」を味わうことにあるが、もし実際に"タイムスリップ"ができるとしたら、恐らくそれはもっとも新鮮で刺激的な「非日常」体験のひとつになるだろう。"タイムスリップ"までは不可能だが、山形県の銀山温泉は、それに近い感覚を与えてくれる場所と言っていいかもしれない。何しろ、町全体が大正の世界に迷い込んだかのような景観なのだから。
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当時の興隆を感じさせる、大正ロマン漂う温泉街
夕暮れ時に灯るガス灯。ノスタルジックな木組みの旅館。川に架かる橋。
銀山温泉は、遠い過去へと誘うような昔懐かしいその景観で人気を集めている。
昔から変わらずあり続けていたように見えるこの温泉街だが、歴史は平坦ではない。
1913年、湯治場として栄えていたこの街は、大洪水によりほとんどの宿が流されてしまったのだという。
その後の復興で生まれたのが、今の温泉街の景観だ。
今でこそノスタルジーを感じさせる木組みの建築も、大正当時は非常に"モダン"だったのだとか。
雪景色の中ともる灯りが、遠い過去へと誘う
銀山温泉は、雪が降ればなお一層のこと"異世界"感を増す。
大正ロマンの風情が色濃く残る街並みにはらはらと舞い降りる粉雪は、見とれるくらいに幻想的だ。
降り積もれば、銀世界に変わった街並みにガス灯の明かりが暖かく輝く。
この光景を見た者の多くが「昔懐かしい」と感想を抱くのは、どこか日本人の心象風景とオーバーラップするからなのかもしれない。
冷えた心と足をあたためる、昔ながらの共同足湯も
湯治場らしく、街中には無料で楽しめる共同足湯(「和楽足湯」)もある。
時代は変われど、束の間の休息と憩いを求める旅人の姿は変わらない。
数十年前は、どんな人がこの席にー?
寒さで冷えた足を温めながら過去に想いを馳せてみれば、心までほんのり温かくなりそうだ。
<スポット情報>
銀山温泉
住所: 山形県尾花沢市大字銀山新畑
電話: 0237-28-3933