前代未聞の"ジャンルレス" sleepyhead ライブレポート

どこにも所属することなく孤高の音楽活動を行う武瑠(ex SuG)のソロプロジェクト・sleepyhead。音楽だけでなく、アートやファッション分野にも裾野を広げる彼の1stツアーのファイナル公演に、ARINEが潜入してきたよ!

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目次

完全無所属、ジャンルレスアーティスト・sleepyheadの実力

ARINE編集部

"武瑠"というアーティスト名を、聞いたことがある人もいるかもしれませんね。SuGというバンドでヴォーカルをしていた、といえば、わかる人もたくさんいるかもしれません。ファッション誌で表紙を飾ったり、自身のファッションブランドを立ち上げたり、ファッションアイコンとしても活躍しています。
SuGを解散してから、一人で音楽活動をすることを決意した彼は、2017年にsleepyheadというプロジェクト名でソロ活動を開始。どこの音楽事務所にもレーベルにも所属せず、完全無所属状態でアルバム発売やツアー開催を実現しています。

2018年6月からはsleepyheadの1stアルバム『DRIPPING』を携えた1stツアーが行われ、7月29日にはツアーファイナル公演"Hole"が渋谷WWW Xで開催されました。今回は、ARINEでその新感覚ライブをレポートします!
会場は渋谷のど真ん中にあり、武瑠のブランド「million dollar orchestra」の服を着用した男女が多数見受けられました。客入りが始まるとすぐにフロアはパンパンになり、SEが流れると大きなどよめきのような歓声が沸き上がります。

ARINE編集部

1曲目『MY FORTUNE FADED』が始まると、全員がハンズアップ! 最初から床が揺れるほどのジャンピング。「揺らしていこうか!?」の煽りからアルバムの代表曲『闇雲』へ。レーザービームでステージに"闇雲"の文字が浮かび上がり、ステージ全体にプロジェクションマッピングでもしているような華やかさ。客席からも、「レーザーめっちゃかっこよかったね!」との多数の声が聞かれました。

「しょっぱなからステージまで揺れてます! ツアー各地の最高の熱量を超えていく準備はできてますか!?」と武瑠が煽ると、大きな歓声が応えます。バニーの仮面を付けたダンサーが2人出てくると、ダンサブルな『酩酊』へ。続く『I 狂 U』『HELLYEAH』はSuG時代の武瑠のソロプロジェクト"浮気者"からのナンバー。曲のイントロが流れると、フロアは大盛り上がり!! 武瑠の過去と現在の音楽を、観客全員が楽しみに来ていることがわかります。

ARINE編集部

続くMCでは武瑠も「『DRIPPING』を作っていたときは、届ける人のことを考えて作っていたわけじゃない。でも、今日みんなの顔を見て、過去と未来すべてに対して誠実な曲になったんだって、わかったよ」と言っていました。そういう話を聞くと、言葉や音が、人と人の感情や決意を繋ぐ現場を観られるのが、ライブの醍醐味かもしれないと筆者は思うのです。
続いて少しメロウなバラードゾーンへ。『HOPELESS』『HURT OF DELAY』を、青いライトの中で言葉が舞い落ちるようにぽつりぽつりと歌い上げていきます。そして『アトノマツリデ』では一転してピンクのライトが点滅し、ライブハウスがダンスフロアへ早変わり。ベースのスラップに合わせて客席もステージ上も踊りまくり、『灰汁まで愛して』では客席に語りかけるように歌う武瑠に、フロアもしっかりと聴き入っていました。本当にバラエティ豊かな表現力を持ったアーティストなんです。

ARINE編集部

そして、ここからがsleepyheadの変幻自在さの真骨頂。なんとライブ中にスタイリストが登場し、ヘアアレンジを開始したのです!! これには観客もビックリ&大盛り上がり!! レーザーライトが踊るステージ上で、数分でブレイズ風のアレンジを手際よく仕上げていくスタイリスト・朝長裕介氏。SEが終わる頃には、ヘアピースとサングラスを装着して、全く別の雰囲気になった武瑠がステージに立っているのです。
革新的すぎるステージ演出は、彼が無所属で、どこにもしがらみがないことをよく表していると思います。普通だったらこんなに新しいことは、各所の調整が大変だと、敬遠されるだろうから……。彼のクリエイティビティと冒険心だけが、彼の活動を支えているのが、ステージを観ているとよくわかります。

武瑠がギターを抱え上げると『熱帯夜』へ。客席はタオルを振り回し、大きなシンガロングが巻き起こるとステージの下も上も汗だくに。『WANT ME BACK』でスクリーンでもあるかのようにレーザーでステージに刻まれた文字も、彼が採用した新しすぎる演出です。『LAIDBACK』ではさながらダンスクラブのごとく、リズムに乗って踊る踊る。『狂宴騒々』はもはやお祭りのように、誰も彼もが手を挙げて踊り狂っていました。

ARINE編集部

MCでは「"ジャンルレス"で活動するのって、実はとても大変なことなんです。でも、懐中電灯1つで歩いて行ったら、たくさんの人が助けてくれた。前を向いたら、パワーアップしたファンのみんながいました。ありがとう!」とファンへの感謝を述べた武瑠。「みんなで懐中電灯を振って冒険しようよ。そうしたら、いろんな景色が見えるよ」と言うメッセージから本編最後の曲『ALIVE』へ。最後は、「今夜は月がキレイですね」と、sleepyhead流の感謝の言葉を述べて、ステージから去って行きました。

ARINE編集部

暗転した客席からはアンコールを求める声が鳴り止まず、すぐに舞台はアンコールへ突入。ステージに再び現れた武瑠は、再びスタイリスト朝長氏を引き連れて現れ、今度はなんとライブヘアカットをステージ上で披露!!!! テンポの良いシザーさばきで、SEに乗ってどんどんカットを進める朝長氏。そしてたった4分ほどのカットで、長めのボブスタイルがバックをスッキリさせたショートスタイルに変化!! まさかライブ中にここまで物理的な変化を遂げたアーティストは、後にも先にも彼だけでしょう。

ARINE編集部

そしてアンコールは曲に突入。『結局』ではエモい歌詞を叩きつけるように歌い、客席からも熱い拳がたくさん挙がります。続く『花鳥風月』は、ツアー中に客席と共に創り上げたメロディが、歌詞のない歌となって歌われるという、これまた実験的な曲。「ツアー中、みんなで創り上げた曲」だというこの曲は、いずれ何らかの形で、歌詞をつけられて世の中に発表されるのかもしれません。そのとき、この会場にいた観客は、その場にいたことをきっと誇らしく思うだろうことが想像出来ます。

そしてアンコールのラストは、曲目をきめていないのだとバラした武瑠が客席にアンケートをとって、本日二度目の『狂宴騒々』。床が揺れるほどのダンス&ジャンプで、本日一番の"狂った宴"を見せつけて、前代未聞のライブは終了しました。
音楽でも、ファッションでも、メイクでも、誰もやったことのないことをやるのは勇気がいることですよね。でも、その勇気を出した一歩が、あんな美しい景色に繋がっているなら、自分も何かを頑張ってみよう……。そう思わせてくれるライブを、sleepyheadは魅せてくれます。
これから先も、ジャンルのない彼の活動に要注目です。

ちなみに、この日カットを担当した朝長裕介氏が所属するヘアサロン<L'wis>では、7/29の公演チケット半券持参で、ディレクターカットが10%オフ、スタイリストカットは20%オフとなるサービスもあるそうです。2019年3月31日まで有効だそうなので、この日の会場に足を運んだ人は、ヘアチェンジしに行ってみては?

<L'wis>
東京都渋谷区宇田川町33-8 エミリアビル2F

sleepyhead初のコラボEP発売!!

ARINE編集部

『NIGHTMARE SWAP』2018年10月17日発売
価格:1800円+税
参加アーティスト
・ SKY-HI × TeddyLoid
・ MOMIKEN × Tom-H@ck
・ AISHA × yuji
・ WHITE JAM
・ PLASTICZOOMS 全5曲収録予定

sleepyhead ONEMAN TOUR 2018"NIGHTMARE SWAP"

2018年10月18日(木) 名古屋ell.FITS ALL
2018年10月23日(火) 心斎橋VARON
2018年10月30日(火) Mt.RAINIER HALL SHIBUYA

☆sleepyhead FES 2018"NIGHTMARE SWAP FES vol.1"開催!
2018年10月31日(水) Mt.RAINIER HALL SHIBUYA
出演者:WHITE JAM / PLASTICZOOMS / AISHA / yuji (順不同)